神戸貨物ターミナル駅


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神戸貨物ターミナル駅(こうべかもつターミナルえき)は、兵庫県神戸市須磨区大池町五丁目にある、日本貨物鉄道(JR貨物)山陽本線貨物駅である。営業キロ上では、西日本旅客鉄道(JR西日本)の鷹取駅と同一地点にあり、場内・出発信号機も共用している。

神戸貨物ターミナル駅

駅社屋(2003年12月、開業直後)

こうべかもつターミナル
Kōbe Kamotsu Terminal

新長田 (1.0 km)

(0.9 km) 須磨海浜公園

地図
所在地 神戸市須磨区大池町五丁目1-21
所属事業者 日本貨物鉄道(JR貨物)
所属路線 山陽本線
キロ程 5.1km*(神戸起点)
大阪から38.2 km
電報略号 タカ
駅構造 地上駅
開業年月日 2003年平成15年)12月1日**[1][2]
備考 貨物専用駅

* 鷹取駅と同一駅扱い。
** 神戸貨物ターミナル駅としての開業日。

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概要

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神戸市において阪神・淡路大震災による復興事業として行われている再開発事業に伴い2003年12月1日に廃止された神戸港駅の代替駅である[2]。神戸港駅は、前身の小野浜駅から通算すると96年間の歴史を刻んできたが、東海道本線灘駅東方の東灘信号場(現在の摩耶駅)で本線から分岐した貨物線で結ばれていた。貨物線の一部は、現在も残っていて歩道になっている。これに対して当駅は荷役ホームが本線に並行して設けられ、到着ホームでコンテナの積卸しをすませてそのまま出発が可能な着発線荷役方式を採用[2]、コンテナ輸送に要するリードタイムを短縮して締切・引渡時刻を大幅に改善するなど、速達性・利便性を飛躍的に向上させた。

当駅が設けられた区域は昭和初期に貨物操車場として整備された一帯で、神戸市街線の高架化に際して兵庫駅の貨物の取り扱い設備は地上に残したため、兵庫駅 - 鷹取駅間を小運転線で連絡して兵庫駅・新川駅和田岬駅等の扱い貨物を鷹取駅構内の操車場まで運び、ここで入換え作業を済ませて本線に送り出していた。貨物の取り扱いを廃止して以降は、もっぱら留置線として利用されていた。また、2000年3月までは隣接して西日本旅客鉄道鷹取工場も置かれており、車両の製造・検査などが行われていた。

鷹取駅と場内・出発信号機を共用しているため、運転士が持参する時刻表(スタフ)では「鷹取・神タ」という形で鷹取駅を同一駅として扱っている。

歴史

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構造

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線路に挟まれた島式コンテナホームと、荷物仕分け施設。
  • 島式コンテナホームが1面、着発線荷役方式を採用した着発荷役線が3本、着発線が3本ある[4]。着発4番線にはゴムマットが敷設され、コンテナホームから離れた着発5番線でのコンテナ荷役が可能な構造になっている。
  • 平屋建ての一部車庫を兼ねた、荷物仕分け施設のほか、三階建て駅舎内には営業窓口であるJR貨物兵庫営業支店及び、コンテナを取り扱う通運事業者各社の営業所を併設する。

鉄道配線図

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※神戸貨物ターミナル駅周辺の鉄道配線略図(注意 表示幅600px)を表示するには、右の [表示] をクリックしてください。

山陽本線 兵庫駅―須磨海浜公園駅間 鉄道配線略図
和田岬

神戸三ノ宮
尼崎大阪
方面
 
西明石姫路
網干播州赤穂
方面
凡例
出典:以下を参考に作成。
* 鶴通孝・目黒義浩、「日本縦断各駅停車 第8章 大阪から西へ 2」、『鉄道ジャーナル』、第42巻8号(通巻第502号)、 2008年8月号、
 鉄道ジャーナル社、86頁。
* 祖田圭介、「特集 短絡線ミステリー7 - 車両工場へのルート、4.民間車両メーカー編、(7)川崎重工業兵庫工場 図4-14」、『鉄道ファン』、
 第44巻1号 (通巻第513号)、 2004年1月号、交友社、2004、78頁。
* 「コンテナ取扱駅構内図 - 神戸貨物ターミナル駅」、『2009貨物時刻表』、鉄道貨物協会、2009年3月、299頁。
* JRおでかけねっと(JR西日本公式ホームページ) - 構内図 兵庫駅新長田駅鷹取駅、および須磨海浜公園駅

※ 神戸貨物ターミナル駅では着発3・4・5番線で荷役作業が行われるが、40 ft ISO規格コンテナは3・4番線限定。

貨物の取り扱い

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かつて日本曹達が所有していた、MMP専用の国際海上輸送用、20 ft形のタンクコンテナが輸送されていた(2003年12月)
(※当コンテナは、神戸ポートアイランド内の指定メンテナンス工場からの入出荷時に当駅が使用されていた。また両端のフレームカラーは、複数存在していた)

駅周辺

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隣の駅

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西日本旅客鉄道(JR西日本)
山陽本線
新長田駅 - 神戸貨物ターミナル駅鷹取駅) - 須磨海浜公園駅

脚注

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[脚注の使い方]

  1. ^ a b 「鉄道記録帳2003年12月」『RAIL FAN』第51巻第3号、鉄道友の会、2004年3月1日、24頁。
  2. ^ a b c d 「JR年表」『JR気動車客車編成表 '04年版』ジェー・アール・アール、2004年7月1日、192頁。ISBN 4-88283-125-2
  3. ^ 「JR年表」『JR気動車客車編成表 '02年版』ジェー・アール・アール、2002年7月1日、215頁。ISBN 4-88283-123-6
  4. ^ 『2021貨物時刻表』 鉄道貨物協会、p.287

関連項目

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